なぜジャングリア沖縄は苦戦し、美ら海水族館は成功しているのか?ディレクターの視点で考えてみた

唐突ですが…わたしの肩書きは「WEBディレクター兼カメラマン」です。

・集客等プロモーションに必要な写真や動画の撮影が得意である。

・WEB制作におけるディレクション(ヒアリング・調整・設計)が得意である。

ざっくり言うと、わたしのスキルはこれら2点に集約されます。

 

タイトルにも書きましたがジャングリア沖縄。いまの仕事(ふわもふ)と並行して、沖縄でカメラ講師(プロカメラマン育成)の仕事に携わっていたことがあり、2拠点生活を送っていた時期もありました。

 

個人的には第2の故郷なんですよね。そこで今回はディレクター目線で、同じ本島北部にありながら、なぜ美ら海水族館は集客に成功し、ジャングリア沖縄は苦戦しているのか?…を解説したいと思います。

 

那覇空港からはどちらも2時間程度で同じような距離ですが、両者の明暗を分けた理由は「立地(距離)」ではなく、「施設の性質」「価格構造」「周辺環境との相乗効果」の大きな違いにあります。客観的なファクトに基づき、3つのポイントで説明できます。

 

その① 「体験時間の長さ」と「旅行スケジュールの組みやすさ」の違い

私たち本土住みの旅行者にとって、沖縄での「移動時間」と「滞在時間」のバランス(タイムパフォーマンス)は非常に重要です。

 

美ら海水族館:滞在2時間程度でサクッと回れる

美ら海水族館の平均滞在時間は1.5時間〜2時間程度です。そのため、「午前中に那覇を出発 ➔ 2時間移動 ➔ 2時間水族館を楽しむ ➔ 近隣の古宇利島や名護でランチ・観光 ➔ 夕方には南部・中部へ戻る」という日帰り周遊ルート(ドライブコース)に非常に組み込みやすいという強みがあります。

 

ジャングリア:丸1日(あるいは半日以上)拘束される

一方、大型テーマパークであるジャングリアは、1日(最低でも半日)滞在することを前提として設計されています。往復4時間の移動+1日パーク拘束となると、2泊3日程度の一般的な沖縄旅行において「他の沖縄観光(海・グルメ・買い物など)をすべて犠牲にする」ことになり、旅行者の心理的ハードルが一気に跳ね上がります。

 

その② 「入場料(コスト)」と「期待値」の違い

遠出をしてまで行く価値があるかどうかの判断基準が大きく異なります。

 

美ら海水族館:約2,100円(安価で満足度が高い)

国営公園(海洋博公園)内にあるためチケット代が大人約2,180円と非常にリーズナブルです。巨大水槽「黒潮の海」やジンベエザメという圧倒的な世界級コンテンツがあり、「2時間移動して2,000円なら大満足」という納得感が生まれます。

 

ジャングリア:7,000円〜8,000円超+高い追加料金

プライシング(価格設定)が高額であり、「2時間かけて行ったのに、混雑でアトラクションに数時間待ち、または高い追加チケットを買わないと楽しめない」という状況が生じると、顧客の「移動の疲労」と「期待外れ感」が激しい不満に変わります。

 

その③ 「野外型(天候リスク)」と「全天候型」の強み

沖縄観光において最も大きな変動要因が「雨・猛暑・台風」です。

 

美ら海水族館:雨でも猛暑でも快適な全天候型

屋内の快適な冷房空間で楽しめるため、天候に左右されません。そして何より旅行中の体力の消耗が少なくて済みます。「雨が降ったら美ら海水族館へ行く」という代替需要も取り込むことができます。

 

ジャングリア:屋外型中心で、沖縄の「酷暑」と「スコール」の影響を直撃

広大な屋外敷地を歩くアトラクションが多いため、夏の猛暑(熱中症リスク)や突然の大雨・台風によるアトラクション中止が直撃します。「わざわざ2時間かけて行ったのに、暑すぎて歩けない/雨で乗れない」というリスクが敬遠される原因になりました。

 

ジャングリアのライバルは美ら海水族館ではなく「沖縄の自然」そのもの

美ら海水族館が「普段は見られない深海やジンベエザメ」を見せるのに対し、ジャングリアの売りである「やんばるの森での自然体験」は、テーマパークに加工されなくても沖縄全体に存在する魅力であったため、「わざわざ高いお金を払って人工のパークで体験しなくてもいい」という冷めた評価に繋がりやすかったと言えます。

 

まとめると…

 

「那覇から車で2時間かかる」という地理的ハンデ自体は両者共通ですが、

 

・美ら海水族館は「手軽な滞在時間」「手頃な価格」「全天候」「ドライブコースへの組み込みやすさ」によって、そのハンデを完全に克服する仕組みを成立させています。

・ジャングリアは「1日拘束」「高価格」「天候影響」「丸1日つぶれる重さ」が重なった結果、「2時間の移動コスト」がそのまま巨大な足枷(不満の要因)として表面化してしまったというのが、わたしの客観的な比較・分析になります。最後までお読みいただきありがとうございました!

 

この記事を書いた人

寺岡 カズアキ(Kazuaki Teraoka)

ふわもふ Animal Clinic Web制作チーム / 動物病院専門Webディレクター

 

【プロフィール・専門領域】

動物病院・ペット関連事業の制作実績に強みを持つWebディレクターおよびカメラマン。全国の動物病院様を対象に、新規開院時のWeb立ち上げから、既存サイトのリニューアル、院内業務(WEB予約・SNS運用管理)の効率化導線設計までをトータルでサポート。

 

【実績・強み】

これまで多数の動物病院のWebサイト制作・リニューアルに携わり、「新患問い合わせ数拡大」「愛玩動物看護師の人材採用」などの成果を創出。単なるデザイン制作にとどまらず、獣医療法の広告ガイドラインに準拠したコンプライアンス設計や、飼い主目線に立ったスマホUI/UXの最適化に強みを持つ。

 

■ 運営会社:ふわもふ Animal Clinic 事業部(有限会社Wish)

■ 詳しい制作実績・運営会社情報はこちら:https://animalclinic-homepage.com/

 

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